骨盤ベルトで骨盤矯正はできない

骨盤ベルトに骨盤矯正の効果がなかったとすれば…。骨盤ベルトを使用したところで健康効果やダイエット効果は全く期待できないということになります。実際のところ、骨盤ベルトを使って骨盤矯正はできるものなのでしょうか?

まず一般的な骨盤とずれに関する間違った認識として、日常生活の過ごし方によって骨盤にずれが生じるという考え方です。

一般的な考え方として座り方や歩き方、姿勢などの日常生活や行動のクセによって骨盤にずれが生じるというものです。これら日常生活や行動のクセによって骨盤周辺の筋肉に不均衡が引き起こされ、これが骨盤のずれを生じて骨盤の歪みを引き起こすということです。

こういった骨盤のずれや歪みを矯正するためには歩き方や姿勢など日常生活全般のクセを直したり、それが難しければ骨盤ベルトを使ったり骨盤体操などを行って骨盤のずれを矯正しなければ体に問題が起こるという認識です。

しかし、こういった骨盤にずれが生じる、という認識は間違っています。そもそも、よほどのアクシデントが起こらない限り骨盤にはずれが生じない、というのが医学的な観点からの考えです。詳しくは「ダイエットと骨盤は無関係」参照。

医学的な観点からは、骨盤矯正でよく言われるような「骨盤のずれ」は発生しないとされています。ただし、骨盤の仙腸関節と恥骨結合は動くが、手で押さえたりねじったりしたくらいではほとんど動かない、とされています。

また、骨盤の仙腸関節と恥骨結合に少しずれが生じたとしても、そのごくわずかのずれによって健康に支障をきたしたりすることはない、そのごくわずかのずれを矯正することで健康状態が改善されるというのは医学的に根拠のない話、とされています。

以上のように、そもそも骨盤矯正でよく言われるような骨盤のずれが生じることはなく、骨盤の可動部分である仙腸関節と恥骨結合を矯正したところで健康にはなれない、というのが骨盤矯正の真実です。

元々動くことのない骨盤は骨盤ベルトで矯正することができず、仮に骨盤ベルトで仙腸関節と恥骨結合の矯正に成功しても、健康に与える影響に関しては医学的に根拠のない話だというわけです。