ヨーグルトダイエットの効果は…実は痩せない?

ヨーグルトには本当にダイエット効果があるのでしょうか。実は痩せないとすれば…。まずはヨーグルトダイエットのやり方とよく言われるダイエット効果について書いてみます。

1.ヨーグルトを食前に食べることで食欲が減るので、食事の時の食べ過ぎを防いで摂取カロリーを減らせる。

ダイエット中の食事前にヨーグルトをグラス1杯食べておくことでお腹がいっぱいになり、実際の食事の時の食事量が減るからダイエットにつながるようです。しかし、実際に食欲を調整する栄養素は炭水化物(糖質)です。

炭水化物または糖質を摂取することで血糖値が上がって食欲が抑制されるしくみですが、脂肪を摂取した場合は血糖値を上げないので食欲は抑制されません。ヨーグルトに多い栄養は炭水化物よりも脂肪であり、食事前にヨーグルトを食べても摂取したカロリー分だけの食欲抑制効果には結びつかないのです。

2.ヨーグルトを温めたホットヨーグルトを食べるとカルシウムの吸収がアップする。体が冷えると代謝が落ちるため、温かいホットヨーグルトを食べる方がよい。

カルシウムの吸収率に関しては、ダイエットとは関係がありません。栄養学的にカルシウムの吸収率を上げたければ、カルシウムとビタミンDを一緒に摂取するとよいです。また、体が冷えると代謝が落ちるというのは逆です。体が冷えると体温を上げるためにエネルギーを使うため、代謝が上がります。

3.カルシウムは脂肪の燃焼を助けるので、ヨーグルトを食べると脂肪が燃焼して痩せる。

確かにカルシウムに関して、「過体重または肥満の人による6ヶ月以上のカルシウム摂取は、わずかな体重および体脂肪の減少と関連が認められたが、より質の高い試験が必要である」という報告があります。しかしわずかなレベルであり、しかも再試験が必要だということなので、明らかにカルシウムにダイエット効果があるということを示す試験結果とは言えません。

ヨーグルトのカロリーは思った以上にあります。全脂無糖のヨーグルト100g当たりのカロリーは62kcalです。ただヨーグルトを食べただけで痩せると誤解している場合、余分に摂取するヨーグルトのカロリー分だけ太ります。

ヨーグルトにダイエット効果があるとは言えず、カロリー計算して食べないと逆に太る食品だといえそうです。